着物・袴の選び方
袴に欠かせない「半衿」とは?正しい選び方と縫い付け方について

卒業式に袴を着たいと思われている方に向けて、欠かせない存在である「半衿」について解説します。
卒業式の正装と言えば袴。普段着る機会がないものですし、卒業式には絶対に着たいと思われている方も多いのではないでしょうか。
しかし普段着ないからこそ、よくわからないことも…。たとえば「半衿って?」「襦袢に縫い付けるの?」と悩んでしまう方もいらっしゃいます。
今回の記事では袴を着るには欠かせない半衿について、特徴や選び方、縫い付け方などを紹介。参考にしていただければ半衿についての基本的な知識を学んでいただけるはずです。
目次
袴を着る際に欠かせない半衿とは?

袴を着るときに必要な「半衿」とは、襦袢の衿元に縫い付ける長方形の布のことです。「襦袢」とは着物を着るときに着る下着のことを指します。
それではなぜ半衿が必要なのでしょうか?役割と必要性について見ていきましょう。
役割
半衿の役割は、襦袢や着物への汚れを防ぐことです。衿元は首周りに触れるため皮脂や汗がつきやすく、食事をしたときの食べこぼしも起こりやすい場所。
半衿は襦袢から取り外せるため、半衿をつけると着物を汚れから守れます。着物をすべてクリーニングするにはコストがかかりますし、手間もかかるでしょう。そこで着物や襦袢が汚れないように半襟をつけます。
必要性
汚れから着物を守ることはもちろん、着物姿を美しくするためにも半衿は必要です。半衿がなければ襦袢の衿元がそのまま見えてしまい美しくありません。襦袢の衿元は薄いため、首元が貧相に見えることもあるかもしれません。
半衿のデザインはさまざまで、豪華な刺繍が施されているもの、プリント柄のもの、カラフルなもの…と着物とのコーディネートも楽しめます。顔に近い部分に見えるので、袴姿の印象を大きく変えてしまうことも。
衿元から半衿は実用性とファッション性の両方の面で必要なものです。
半衿の選び方
それでは半衿の選び方についてご紹介していきます。
選び方①色
まずは色から選ぶのがおすすめです。着物とのコーディネートを考えて、ご自身の好みとなるような色を選ぶのが正解です。
基本的に多いのは白色です。白色はどのような着物や袴にも合わせやすく、清潔感がある印象になるため無難な選択でしょう。特に卒業式は式典ですから白色を選べば間違いありません。
しかし赤やピンク、黒などの半衿もあります。たとえば白色の着物であれば黒の半衿でモノトーンにする方法も。着物や袴の色との調和を考えて色を選んでください。
選び方②柄やデザイン
柄やデザインで選ぶ方法もあります。デザイン性の高いものであれば、半衿をつけるだけでも袴姿の印象がさらに高まるでしょう。
たとえば花柄の刺繍がされているものであればフェミニンな印象になります。市松柄の半衿を袴と合わせると大正ロマン風を目指せますし、モダンな雰囲気にしたいなら現代風のデザインを選ぶのがおすすめです。
着物がシンプルな柄であるなら特に、半衿のデザインに凝ってみるのも良いでしょう。
【関連記事】袴の柄がまわりに与える印象とは?柄がもつ意味や特徴を解説

選び方③素材
半衿は素材から選ぶことも大切です。素材によって扱いやすさや見た目の印象が大きく変わることもあります。
たとえば正絹であれば絹の光沢が現れて高級感のある印象ですが、洗濯機では洗えません。ポリエステルなどの化繊製であれば、他の洋服と一緒に洗濯機でも洗えてお手入れが簡単になります。もしも夏に着物を着るなら麻製の半衿が涼し気です。
以上のように半衿の素材はさまざまであり、扱いやすさや印象を考えたうえで選ぶようにしてください。
【関連記事】袴の素材4種の特徴・メリット・デメリットと選び方について

刺繍半衿とは?
刺繍半衿とは、衿元から見える部分に刺繍が施された半衿のこと。袴の半衿としても人気が高く、繊細なデザインでワンランク上の袴姿を目指す方に最適です。
刺繍半衿を選びたいと思われている方は、特徴と選び方のポイントについて知っておいてください。
特徴
刺繍による凹凸があること、さまざまな色の糸が使われていることから豪華に見えることが特徴です。凹凸によって、首元がふっくらと柔らかな印象になることも魅力のひとつでしょう。
さまざまなデザインのものがありますが、最も多いのは花柄です。しかし一言で花柄と言っても種類は豊富で、桜のような小花が散らされているタイプ、大きな花が豪華に配置されているタイプなどがあります。
白地にピンクや赤の糸を使ったり、黒字に白い糸を使ったりしたものが多い印象ですが、白地に白色の刺繍も清楚な印象で人気です。
選び方
刺繍半衿を選ぶときには次のようなポイントから選んでください。
【選び方】
- 着物と袴のデザイン・色に合わせる
- 卒業式にふさわしいデザインにする
- 着物と合わせたときに自然に馴染む質感のものを選ぶ
- 好みにあっていること
デザインはさまざまであるとご紹介しましたが、それゆえ着物や袴のデザイン・色に合わせることが大切です。半衿のデザインだけで選んでしまうと、着物や袴と合わせたときにちぐはぐな印象になってしまうこともあるでしょう。
もし選び方に迷ったら、卒業式にふさわしいデザインのものを選ぶと失敗が少なくなります。たとえば春にふさわしい桜の柄や、白地に金色の糸で刺繍を施した上品なデザインがおすすめ。
ご紹介したようなポイントを押さえたうえで、ご自身の好みのものを選ぶことが大切です。
半衿の正しい着付け方
半衿を購入したら襦袢に縫い付けなければなりません。自宅で縫い付けるようであれば、まずは正しい縫い付け方について知っておきましょう。
着付け方
襦袢に半衿を縫い付けるには、次のような手順で行います。
【手順】
- アイロンで半衿のシワを伸ばす
- 半衿の中心が襦袢の衿の中心にくるように合わせる
- 襦袢の衿に沿うように半衿を折り曲げる
- 中心部分から端に向けてまち針で仮止めをする
- 襦袢の衿に縫い付ける
ポイントはうなじ部分にくる箇所にシワができないようにすることと、着物を着たときに縫い目が見えないようにすることです。中心部分から端に向けて縫っていくとシワになりにくくなります。
縫い付けが終わったら、前後左右対称に縫い付けられているかどうかを確認して完了です。半襟の先端は襦袢の衿からはみ出さないようにしてください。
着付ける際の注意点
半衿を縫い付ける際には、次のような点に注意しながら進めていきましょう。
【注意点】
- アイロンでシワをしっかりと伸ばすこと
- 半衿の見える部分が均等になるようにすること
まずはアイロンでシワを伸ばすことが重要です。シワになったままつけてしまうと、パリッとした印象がなくなり、美しさが損なわれます。
刺繍や柄のある半衿は、見える部分が均等になるように縫い付けることが重要です。衿を合わせたときに左右対称にならなければ、着物を着たときに違和感があります。半衿と襦袢の衿の中心部分を確認したうえで縫っていきましょう。
【関連記事】袴が着崩れてしまう原因と着崩れ防止に効果的な方法を紹介

半衿のお手入れの仕方
気に入って購入した半衿。せっかくなら長く使い続けたいものです。
正しいお手入れをすれば、半衿は何十年も使い続けられます。お手入れの方法と長持ちさせるためのポイントについてご紹介します。
お手入れの仕方
袴を着た後の半衿は次のようにお手入れしてください。
【お手入れ方法】
- 襦袢から外す
- 洗剤を溶かした水につける
- 優しく手洗いをする
- 形を整えてタオルに水分を吸収させる
- 陰干しする
化繊の半衿であれば、お手入れ方法は繊細な衣類と同じで構いません。正絹の半衿であれば、呉服店やクリーニング店に依頼したほうが安全です。
刺繍半衿も自宅で洗うと糸が出てくることがあるため、不安であれば専門店に任せましょう。
長持ちさせるためのポイント
続いては半衿を長持ちさせるためのポイントについてです。
【長持ちさせるポイント】
- 清潔な状態で保管する
- 直射日光と湿度を避ける
- 丁寧に畳んで片付ける
- 防虫・防カビ対策をする
基本は「清潔な状態で高温・高湿にならないところで保管」が正しい方法です。
化繊製の半衿であれば、一般的な洋服のように保管しても問題ありませんが、正絹のものは防虫・防カビ対策を行って湿度の低い場所に片付けるようにしてください。
【関連記事】【初心者向け】袴のたたみ方|基本の手順や保管方法を解説
袴姿は半衿で大きく印象が変わる
いかがでしたでしょうか?この記事を読んでいただくことで、袴を着るために必要な半衿についてご理解いただけたと思います。
半衿は袴姿の印象を大きく変えるものです。着物や袴の色・柄にあったお気に入りのものを見つけましょう。
卒業式の袴をレンタルしたいと思われているなら、半衿の選び方はもちろん、好みにあった袴を探すところから始めなければいけません。
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この記事の監修者

中田和代
kazuyo Tanaka