着物・袴の選び方
袴の素材4種の特徴・メリット・デメリットと選び方について

卒業式に袴を着たいと思われている方に向けて、袴の素材ごとの特徴について解説していきます。
普段着ることのない袴。素材によって値段が違うものの、どれを選べば良いのかと悩んではいませんか?安価な袴で良いのか、高価な袴のほうが適しているのかと迷うこともあるでしょう。袴は素材によって特徴が全く違うので、着心地も考えなければなりません。
そこで今回の記事では、袴の素材ごとの特徴とメリット・デメリットをご紹介します。参考にしていただければ、ご自身がどの素材の袴を選ぶべきなのか判断しやすくなるはずです。
目次
袴に使用されている素材の種類

袴に使用されている素材はさまざまです。主に「正絹」「ポリエステル」「ウール」「綿」の4種類にわけられます。
それぞれ特徴やメリット・デメリットが違うので、袴を着る前にそれぞれの素材ごとの特徴について知っておきましょう。
①正絹
正絹の袴とは、絹100%の袴のことです。すべすべとした肌触りが特徴で、光沢が強いことも特徴と言えるでしょう。袴の素材の中では最高級であり、価格は高いですが着心地も良いはずです。
メリット
それでは正絹の袴のメリットについて見ていきましょう。
【メリット】
- 肌触りが良い
- デザインを美しく織り込める
- 吸湿性と放湿性に優れている
- 年間を通して快適に着られる
- 冬は暖かく夏は涼しい
- 着崩れしにくい
正絹は光沢や着心地の良さ、吸放湿性、温度調整機能などに優れており、着ていて不快感が少ないことが最大のメリットです。そのため寒い冬でも猛暑の日でも、他の素材よりも快適に着られるでしょう。
またキュッと身体に沿うため、長時間着ていても着崩れしにくいメリットもあります。着物を着ての行動に慣れていない方でも、長時間美しい着姿をキープしやすいはずです。
デメリット
正絹にはメリットばかりではなくデメリットもあります。
【デメリット】
- 自宅でのケアが難しい
- 保管が難しい
- 害虫やカビの被害に遭いやすい
- 金額が高い
素材が正絹である袴の最大のデメリットは、お手入れや保管の難しさでしょう。湿気の多いところや直射日光のあたるところに保管すると一気に劣化してしまいます。害虫やカビの被害にも遭いやすいので、保管が難しいのが難点です。
もし汚れたとしても、自宅でのケアはかなり難しいと考えてください。呉服店やクリーニング店に依頼する必要があります。購入費用も高く、ケアにも費用がかかるためコスト面でのデメリットも感じられるでしょう。

②ポリエステル
最近増えてきているのが、ポリエステル製の袴です。レンタルの袴であれば、ポリエステル製のものがほとんどではないでしょうか。
メリット
それではポリエステル製の袴のメリットについて見ていきましょう。
【メリット】
- 価格が安い
- 自宅でのケアをしやすい
- 保管しやすい
- 発色が良くビビッドさを楽しめる
正絹の袴の最大のデメリットがお手入れと保管方法でしたが、ポリエステル製の袴はそのデメリットを克服しています。自宅でのお手入れもある程度できますし、保管方法もそれほど難しくありません。害虫がつくこともほとんどないでしょう。
また発色が良いので、ビビッドなカラフルさを求める方にはポリエステルが向いています。着物や袴を簡単に取り扱いたいと思う方には最適な素材だと言えます。
デメリット
メリットが多いように感じられるポリエステルの袴ですが、デメリットがあることも事実です。
【デメリット】
- 肌触りが悪い
- 身体に沿いにくく着崩れしやすい
- 光沢がない
- 吸放湿性がないため汗をかいたときに不快感がある
ポリエステル製の袴は、肌触りが悪く感じられます。ごわごわとしていて、身体にピッタリと寄り添うように着られる正絹とは全く違う着心地です。そのため着物や袴に慣れていない方であれば途中で着崩れる可能性があります。
また光沢がなく「マット」な質感であること、汗をかいたときの不快感が強いこともデメリットとしてあげられるでしょう。

③ウール
中にはウール(羊毛)で作った袴もあります。昭和の初期にはウールの着物が流行し、アンサンブルがたくさん作られました。しかし格が高いものではなく、あくまでも日常着としてです。
その名残で袴にウールが使われていることがあります。ウールの袴であれば、羊毛100%で作られたものであると考えてください。
メリット
それではウールの袴にはどのようなメリットがあるのでしょうか?
【メリット】
- 夏は涼しく冬は暖かい
- 吸湿性に優れる
- シワになりにくい
- 色落ちしにくい
- 着崩れしにくい
ウールは正絹と同じように、夏は涼しく冬は暖かく着られる性質を持ち、吸湿性にも優れます。ふわふわとしていて弾力性があるためシワになりにくく、着崩れしにくいこともメリットと言えるでしょう。
色落ちしにくい性質から、長年にわたり購入時の色を保ちやすいこともメリットのひとつです。
デメリット
続いてはウールの袴のデメリットについてご紹介します。
【デメリット】
- 縮んでフェルト化してしまうことがある
- 着ているときに毛羽感がある
- 光沢がない
- 害虫被害に遭うことがある
ウールの袴は自宅で洗えてお手入れが簡単ですが、洗うと縮んでしまうことがあります。また着ても光沢が感じられず、毛羽立ち感があることもデメリットのひとつです。
そしてお手入れ方法や保管方法を間違えると、害虫被害に遭うことがあることにも気をつけてください。正絹も同じですが、動物性の素材で作られた袴は虫食いが起こるリスクが高まります。
④綿
あまり多くはありませんが、綿で作られた袴も存在します。コットン製であり、現代の生活でも広く用いられている馴染みのある素材です。
綿で作られた着物として広く知られるのは「浴衣」です。袴でも同じような特徴を持ちます。
メリット
綿で作られた袴のメリットは次のとおりです。
【メリット】
- 自宅で洗濯ができる
- 保管場所を問わない
- 吸水性と通気性に優れる
- 肌に優しい
- 着崩れしにくい
現在の洋服にも使われている綿。その洋服と同じように自宅で洗濯ができますし、保管場所も一般的な洋服と同じで構いません。
吸水性と通気性に優れるため着ていても快適で、肌に優しく負担がかかりません。また布通しの摩擦力によって、意外と着崩れしにくいこともメリットでしょう。
デメリット
綿素材の袴には次のようなデメリットもあります。
【デメリット】
- 日常着であって式典には向かない
- 光沢がない
- 自宅での洗濯にて色落ちすることがある
- シワになりやすい
取り扱いやすい綿素材ですが、あくまでも日常着です。そのため卒業式などのあらたまった場には適していません。光沢もなく、華やかさに欠ける印象です。
また自宅で洗濯できるとは言え、色落ちのリスクがあることも忘れないでください。丁寧に洗ったり片付けたりしなければ、シワになりやすいこともデメリットだと言えるでしょう。

季節やイベントによる袴の素材選びのポイント
袴の素材選びは季節やイベントによって変えるべきです。ご紹介してきたように素材ごとに特徴が違うので、それぞれのシーンで適した素材を選ぶようにしてください。
卒業式
卒業式によく着られるのはポリエステル素材の袴です。汚れに強くシワになりにくいため、長時間座っていたり雨天だったりするときでも安心して着用できます。
発色が良いので、卒業式という晴れの舞台にふさわしいことも選ばれる理由のひとつでしょう。
【関連記事】卒業式は袴を着たい!着こなすコツとは?
成人式
成人式に袴を着るのであれば、正絹かポリエステルがふさわしいとされています。成人式は式典なので、綿やウールなどのカジュアルな素材は避けるようにしましょう。
正絹のほうが光沢があり品格が高くなりますが、扱いやすさやシワになりにくさを重視するならポリエステルでも構いません。
素材以外にも袴選びで考慮したいポイント
袴選びでは素材以外に、次の3つのポイントも考えて選びましょう。
ポイント①色
好きな色・着物に合う色の袴を選ぶことはとても大切です。ご自身が着るものですから、好みに合ったものを選んでください。
【関連記事】イエベ春・イエベ秋の袴の選び方は?似合う色味とおすすめコーデ
ポイント②デザイン
色とともにデザインにも注目しましょう。デザインにもさまざまな種類があります。ドット柄、花柄、古典柄、刺繍など…。無地の袴もシンプルで良いですが、ワンポイントが入っているものもとても可愛いものです。
着物がシンプルなデザインであれば、総柄の袴を合わせてみるのもひとつの方法でしょう。
【関連記事】袴の柄がまわりに与える印象とは?柄がもつ意味や特徴を解説
ポイント③サイズ
袴を選ぶときに忘れてはならないのがサイズ確認です。袴のサイズは丈で確認してください。試着ができるならサイズ確認もできて、安心して着られるでしょう。
【関連記事】レンタル袴は体型に合ったデザインで選ぶ
袴は素材から選ぶことも大切
いかがでしたでしょうか?この記事を読んでいただくことで、袴の素材についてご理解いただけたと思います。
袴には主に4種類の素材があり、それぞれ特徴やメリット・デメリットが違うので、把握したうえで選びましょう。
ただしデザインや色から選ぶことも大切です。袴をレンタルするなら、たくさんの種類が用意されている店舗を利用することで、「卒業式に着ていくならこれ」と思える1着が見つかるはず。
卒業式の袴レンタルならアンジュへとお気軽にご相談ください。
※この記事は公開当時の情報を元に作成されています。 レンタルプラン・商品情報・金額などに関しては年度ごとに異なる可能性があり、 記事内には取り扱いのないサービスが含まれていることがございます。 ご予約の際は最新の情報をご確認ください※
この記事の監修者

中田和代
kazuyo Tanaka