着物・袴の選び方
袴レンタルは二尺袖?振袖に袴ってダメなの?

卒業式の袴レンタルには二尺袖(にしゃくそで)を合わせますか? 振袖を合わせますか?
そもそも二尺袖と振袖がどう違うかも、あやふやですよね。 はじめて袴をレンタルされる方のほとんどが、着物の知識もない方ばかり。
かくいう私も、袴レンタルに触れるまで、着物の種類なんてなんにもわからない状態でした。
そこで、今回は卒業式用の袴をレンタルする際に、あなたが選ぶ着物について、書かせていただきます。
目次
振袖に袴を合わせるのは正式な装いとしてふさわしい?
振袖と袴の組み合わせはマナー違反ではなく、格式的にも問題ありません。
とくに卒業式においては、長年にわたり多くの女性に選ばれてきた伝統的なスタイルであり、場にふさわしいとされています。
振袖は未婚女性の第一礼装とされ、華やかさと格式を兼ね備えた着物です。 一方で、袴はもともと明治時代の女学生や教育者の制服として普及し、知性と清楚さの象徴とされてきました。
振袖と袴を組み合わせたスタイルは、礼儀を重んじながらも若々しさと華やかさを演出できる装いとして高く評価されています。
あなたがレンタルするのは二尺袖と呼ばれる振袖です
あなたはおそらく、二尺袖(にしゃくそで)という言葉をはじめて聞いたことでしょう。
これは振袖の一種で、袖丈が二尺の着物です。
振袖というと、成人式のときの袖丈の長い振袖が思い浮かびますよね。
おそらく一般的にも振袖というと、袖丈の長い着物を想像します。
それなのに、袖丈の短い着物もまた振袖と呼ぶのです。
なんのことはない、わかりやすく言うと、袖丈の長さによって、振袖の名称が異なるわけです。
それもわかりやすく「大」「中」「小」と分かれています。
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袴のレンタルでともに選ぶ二尺袖。
これは袖丈が85cm前後の振袖で、別名・小振袖といいます。
では、一般的に成人式で着る振袖の袖丈は?
こちらは100cm前後となり、中振袖と呼ばれています。
大振袖はそれよりもまたさらに袖丈が長い着物。
なんと114cm前後もあり、小学校1年生の女の子の平均身長と同じくらいあるのです。
あなたの身長が158cmなら、袖の先が完全に床についてしまうことになるでしょう。
袖丈は短い方が歩きやすい
袖丈が長ければ長いほど、歩くときに苦労することは目に見えています。
床にまでついてしまうほど袖丈が長い大振袖は、見た目こそ豪華で気品あふれる振袖ですが、実用性はまったくもって感じられません。
大振袖を着用するシーンが、結婚披露宴などに限ったものであることからも、現代では豪華さを魅せるものとして着用されます。
その大振袖よりも袖丈が少しだけ短い中振袖。
成人式で多くの方が着用されるのが、この中振袖です。
ですが、いくら大振袖よりも袖丈が短いからといって、動きにくさ・歩きにくさは拭えません。
階段の上り下り一つとっても神経を非常に使うものです。
その点、小振袖と呼ばれる二尺袖は、軽やかな印象を受けます。
浴衣の袖よりは少し長めですが、それでも十分歩きやすくなります。
袖丈は短ければ短いほど動きやすく、歩きやすいもの。
ましてや着物に普段から慣れていない方なら、よっぽど二尺袖が身体にも合うことでしょう。
レンタル袴と合わせるのが二尺袖であるメリット

二尺袖は袖丈が短く、とても軽やかに動けます。
卒業式に袴を着る際は、なにかと動くものですし、移動だってあります。
それなら動きやすく軽やかな身のこなしができる二尺袖がおすすめです。
さらに二尺袖のメリットはもう一つ!
大振袖や中振袖は豪華です。
袖丈が長い分だけデザインが大きく描けるほか、様々な柄をちりばめることができます。
上品で気品があって、人の目を惹くのは中振袖や大振袖の特徴です。
一方で二尺袖はかわいらしさから人の目を惹きます。
二尺袖は軽やかな雰囲気があります。
袖丈が短いだけで、デザインにかわいらしさが出てくるのです。
振袖×袴スタイルをきれいに見せるコツ
せっかくの振袖×袴スタイル、どうせなら写真映えしてスタイルよく見える着こなしをしたいですよね。
実は、いくつかのポイントを意識するだけで、ぐっと洗練された印象に仕上がります。
ここでは、初心者でも取り入れやすい、きれいに見せる3つのポイントをご紹介します。
帯の位置でスタイルアップ
袴を着る際は、帯の位置が重要なスタイルアップポイントです。袴スタイルでは帯はみぞおちから胸下あたりに結ぶことで、脚長効果が期待でき、全体のスタイルがすっきりして見えます。
身長が低めの方は、帯を高めに結ぶことでことで重心が上がり、バランスよく見えます。
背の高い方でも、帯の位置を意識すれば上品な縦ラインが強調され、よりスラっとした印象になるでしょう。
帯の種類は、リボン結びや文庫結びなどコンパクトなものがおすすめです。ボリュームのある結び方は、袴のシルエットに影響を与えてしまうため避ける方が無難です。
色・柄のバランスもポイント
振袖と袴の色や柄は、全体の印象を大きく左右します。振袖に華やかな柄が入っている場合は、袴は無地や落ち着いた色味で引き算しましょう。
一方、袴に刺繍や柄がある場合は、振袖をシンプルにするのがおすすめです。
帯・小物も含めて色味は「ベース・アクセント・引き締め」の3色程度にまとめると、統一感が出るコーディネートになります。
草履かブーツか、足元選びも大切
袴の足元には、草履もブーツもどちらも合わせられます。クラシカルで上品な印象にしたい場合は草履、モダンで可愛らしい雰囲気を出したいならブーツがおすすめです。
レースアップのブーツは、動きやすさと華やかさのバランスがよく、人気の選択肢です。
身長が低めの方はヒールのあるブーツでバランスを整えると、全体がすっきりとまとまります。コーディネートや会場の雰囲気に合わせて選ぶのもよいでしょう。
袴に中振袖を組み合わせるときの3つのポイント
中振袖は二尺袖に比べて袖が長めな分、バランスを取るためにいくつかの工夫が必要です。
以下の3つのポイントを押さえておけばより美しく、着崩れしにくい着こなしが叶います。
袖丈に注意してサイズ感を確認
中振袖は二尺袖よりも袖丈が長いため、歩くときや座るときに袖が床につきやすい点に注意が必要です。
とくに低身長の方は、標準サイズの中振袖だと裾や袖が引きずられやすくなるため、以下に注意して事前のサイズ確認が必要です。
- 袴と振袖を一緒に試着して、動いたときのバランスをチェックする
- 袖丈が長すぎる場合は、着付け時に内側に折り込むなどの工夫をしてもらう
- レンタルなら「中振袖対応」と明記されたものを選ぶ
サイズ選びで失敗しないためにも、あらかじめ試着や着付けの相談をしておくと安心でしょう。
バッグや小物の統一感にもこだわる
中振袖と袴の華やかなスタイルをさらに引き立てるには、バッグや髪飾り、帯まわりの小物などもトータルで統一感を意識しましょう。
卒業式などフォーマルなシーンには、和装らしい巾着やがま口バッグがおすすめです。
大きすぎないコンパクトサイズが基本で、振袖や袴と同系色、もしくは差し色として使える色を選ぶとバランスがよくなります。
帯締めや伊達衿もアクセントになりやすいので、小物同士で色をまとめるのがきれいに見せるコツです。
袖のボリュームに合ったヘアスタイルを選ぶ
中振袖は袖のボリュームがある分、ヘアスタイルでもバランスを取ると全体のシルエットが整います。
以下のように、振袖の柄に合わせてヘアスタイルを決めるのもおすすめです。
- 袖に柄が多め :まとめ髪+和風髪飾りで上品に
- 袖がシンプル : 編み込みやカールで華やかさをプラス
ボリューム感のあるヘアアクセサリーを使えば、振袖の華やかさと統一感が生まれ、写真映えもばっちりでしょう。
だからといって二尺袖だけがメインではない!中振袖もおすすめです
袴に合わせるのが振袖であるなら、成人式のときの中振袖を合わせたいとお考えの方は多いです。
実際、袴スタイルに制約はございません。
絶対に二尺袖でなければならないということはなく、成人式のときの中振袖を合わせられる方も毎年いらっしゃいます。
それがおかしいという声も聞きません。
前述のように、中振袖の方が袖丈が長く、デザインの豪華さでも違います。
二尺袖で卒業式に出席される方がいらっしゃる中で、より一層豪華に見える中振袖を着用するということは、周りから見ても華やかできれいで、好評を得られることでしょう。
その場合、お手持ちの中振袖に袴と半幅帯だけをレンタルされることになります。
着付けの際に必要な小物類は自宅に揃っているという方がほとんどですが、袴に合わせる帯だけは中振袖用とは異なり袋帯の半分の幅の帯となります。
卒業式の袴レンタル店では、袴単品の取り扱いはやっていなかったり、帯の種類が選べなかったりします。
袴レンタル店のアンジュのネットレンタルでは、袴と帯だけでレンタル可能。
様々なデザインの袴を取り揃えているので、一度ご確認くださいませ。
まとめ
袴レンタルを考えているなら、二尺袖をレンタルするか、成人式のときの中振袖にするか、今一度考えてみましょう。
二尺袖をレンタルする二つのメリットは以下の通りです。
- 袖丈が短いため、軽やかに動きやすい点
- デザイン面でかわいらしい雰囲気になること
さらには、中振袖なら成人式の際に着用した人も多くいる中で、二尺袖を着る機会はこのときだけ。
その貴重さと興味から、二尺袖を選ばれる方が多いのが特徴です。
アンジュでレンタルできる二尺袖の商品はこちらからご覧ください。
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※この記事は公開当時の情報を元に作成されています。 レンタルプラン・商品情報・金額などに関しては年度ごとに異なる可能性があり、 記事内には取り扱いのないサービスが含まれていることがございます。 ご予約の際は最新の情報をご確認ください※
この記事の監修者

中田和代
kazuyo Tanaka