着物・袴の選び方
振袖は何歳まで着られる?年齢別の着物の選び方とTPOごとの注意点

振袖や袴のレンタルを検討している方に向けて、本記事では「振袖は何歳まで着られるのか」について解説します。
卒業式、成人式、友人の結婚式…振袖を着用できる機会はさまざまですが、「振袖は何歳まで着られる?」と悩まれる方は少なくありません。
ただし、振袖を着るにはいくつかの条件があります。
マナーやルールを守りながら振袖を着るためには、着用できる条件を知っておくことが大切です。
そこで今回は、振袖を着用できる年齢や条件について、詳しく解説していきます。
年齢別・シーン別の着物の選び方もご紹介しますので、参考にしていただければTPOにあわせて和装を選べるようになるでしょう。
目次
振袖は何歳まで着用できるのか
振袖は未婚女性であれば何歳まででも着用できるため、年齢による制限は設けられていません。
もともと、振袖は未婚女性の第一礼装とされています。
そのため19歳の方でも既婚であれば着るべきではありませんし、40歳の方でも未婚であれば振袖を着られます。
とはいえ、現代では例外も見られ、既婚女性が振袖を着るケースもあります。
ただし、未婚女性の第一礼装であるという点は、現代でも変わっていません。
未婚であれば、年齢に関係なく振袖を着用できます。
未婚女性が振袖を着用する理由
未婚女性の第一礼装が振袖とされているのは、長いたもとが「清らかさ」を示すものであったため。
さらに、たもとを振ることは厄を払い、良縁を呼び込むといわれていたため、未婚女性にふさわしい装束とされていました。
良縁と言えば結婚につながるものです。
そのため、貞節を守る未婚女性に良縁を呼び込む衣装として、振袖が選ばれるようになりました。
既婚女性に振袖の着用が推奨されない理由
既婚女性に振袖の着用が推奨されないのには次のような理由があります。
【理由】
- 女性の婚姻状態を見分けるためのものであるため
- 女性の求婚への意思を表示するため
- 男性に自分の存在をアピールするものであるため
- 節目を越えた女性は落ち着いた装いが好ましいとされるため
古くは女性の未婚・既婚を見分けるためのものであり、結婚と振袖は深く結びついていました。
女性の求婚への意思や自分の存在を男性にアピールする意味もあったため、既婚女性は着用してはいけないとされたのが大きな理由です。
また人生の節目である結婚を終えた女性は、留め袖や訪問着のような落ち着いた装いをすべきとの考え方があったのも理由のひとつ。
ただし、現代ではそこまで厳格に区別されているわけではありません。
最初に解説したように、既婚女性が成人式や卒業式で振袖を着ることもあります。
振袖の着用には古くからのルールがあることは事実ですが、現代ではTPOも考慮したうえで着用するのが正解でしょう。
離婚歴がある場合の振袖着用の可否
離婚歴があっても、現在未婚であれば振袖を着用して問題ありません。
ひとつ前の項目で解説したように、既婚女性に振袖が推奨されない理由は、男性へのアピールがあるためです。
そのため、離婚歴があっても、現在未婚であれば着用しても問題はありません。
ただし結婚していたことがあると知っている方から見ると、少し違和感があると思われる場合もあるでしょう。
もし周囲の目が気になるようであれば、訪問着を選んだほうが良いかもしれません。
しかしマナーとしては、離婚歴があったとしても振袖着用は可能です。
【種類別】振袖の特徴
振袖は未婚であれば何歳まででも着用できる礼装です。
しかし振袖には3つの種類があり、種類によって格式やふさわしいシーンが異なります。
これから振袖を着たいと考えている方は、種類ごとの特徴を理解し、目的に合った装いを選ぶことが大切です。
大振袖
大振袖はたもとが114cmと最も長い振袖です。
振袖はたもとが長いほど格式が高いとされるため、未婚女性の第一礼装として最も格上とされます。
花嫁衣装として着用されることもあり、改まった式典で着用するのにふさわしい振袖です。
中振袖
中振袖はたもとが110cmくらいの長さの振袖のことを指します。
おおよそ膝下までの長さであると考えるとわかりやすいでしょう。
中振袖は大振袖よりも格が下がります。
しかし、振袖の中で最もポピュラーであり、振袖を持っている多くの方が中振袖を持っているといえるでしょう。
格が高すぎないため、成人式や卒業式にふさわしい振袖といえます。
小振袖
小振袖はたもとの長さが最も短く、85cm程度しかありません。
膝上くらいの長さであると考えてください。
たもとの長さで格式が決まる振袖としては、当然、小振袖が最も格下となります。
しかし格が低いことはメリットにもなり、ちょっとした改まった場で着用しやすいことがメリットです。
たとえばパーティーやイベントなどが考えられるでしょう。
袴との相性も良いため、卒業式にもおすすめです。
気軽に着用できるため、和服を着たいときに活用しやすい振袖といえます。
振袖の中では格が低いものの、何回も着用する機会があるかもしれません。
【年齢別】振袖選びのポイント
振袖は何歳まででも着用できますが、やはり年齢によって似合う柄行は変わってきます。
たとえば、20代では華やかな花柄の振袖が似合う一方、40代では落ち着いた柄行のほうが自然に映ります。
そこで、年齢別の振袖選びのポイントをご紹介します。
10代後半から20代前半、20代後半、30代から40代と3つの年代にわけてご紹介しますので、これから振袖を選びたいと思われているなら参考にしてください。
10代後半~20代前半
10代後半から20代前半の女性であれば、ご自身の好みで選んで良いでしょう。
この年代は最も振袖が似合う年代であり、特に似合わない振袖はありません。
強いて言えば地味すぎるものではなく、ピンクや水色、赤などをベース色としたものを選べば間違いないでしょう。
ピンクや水色などのパステルカラーは優しく上品な印象になりますし、赤であれば古典的で華やかな印象となります。
吉祥文様や古典柄であれば使う場を選びませんが、好みによっては少々派手な柄行を選んでもしっくりとくるはずです。
一例として、振袖の中には黒地に赤色の蝶が大胆にデザインされているものもあります。
個性的で着用の場を選ぶかもしれませんが、格好よい印象になるので、ご自身のイメージにあわせて選んでください。
10代後半から20代前半の女性が振袖を選ぶなら、今のご自身が好きで、似合うと思われるものを選ぶのが良いでしょう。
20代後半
20代後半の女性が振袖を選ぶなら、可愛らしいパステルカラーよりも個性を重視した柄行を選ぶのがおすすめです。
パステルカラーは、やや甘すぎた印象になることがあります。
たとえばレトロ柄やモダン柄など、いわゆる「成人式の振袖」ではあまり見かけない、個性的な柄行を選んでみてください。
20代後半で振袖を着るとなると、ご友人の結婚式のために着用される方が多いものです。
結婚式では花嫁様と似た衣装にならないことが大切。
レトロ柄やモダン柄なら、結婚式の主役と衣装が似てしまうことを避けられるでしょう。
その点でも個性的な振袖をおすすめいたします。
野に咲く花 from Hiromi Ichida×スモーキーベージュ
30代~40代
30代から40代の方におすすめの振袖は、深みのある色で落ち着いた印象を与える柄行のものです。
20代の女性のような柔らかな色の振袖では、大人の女性ならではの落ち着きを表現できません。
ダークグリーン、ワインレッド、ブラック、ブラウンなどをベース色にした振袖を選び、華やかさは帯や帯締め、帯揚げ、半衿などで演出しましょう。
柄行もモダンすぎたり、色が明るすぎたりするものは避けたいものです。
たとえば辻が花なら歴史ある古典柄ながら華やかさもプラスされるので、落ち着いた色合いの振袖でも、華やかさを失わず上品な印象を与えられるためおすすめ。
30代から40代の方の振袖選びは、落ち着きと品の良さがポイントです。
【シーン別】振袖の着用マナー・注意点
最後に、シーン別の振袖着用マナーについて見ていきましょう。
振袖に「何歳まで」といった明確な決まりはありません。
しかし年齢以外の部分のマナーは存在します。
マナーと注意点を知ったうえで、TPOにあわせた装いを目指してください。
卒園式・卒業式
卒園式や卒業式で振袖を着用する場合、次のようなことに注意しましょう。
【注意すべきマナー】
- 中振袖か小振袖を選ぶ
- 既婚であっても着用できる
- 袴とあわせても振袖だけで着用しても良い
- 袴とあわせる場合は色の親和性に注意する
ご自身の卒業式で振袖を着るなら、中振袖か小振袖を選ぶようにしてください。
特に袴とあわせるなら、本振袖のように長いたもとは重たい印象となってしまいます。
本振り袖の場合は袴とあわせずに、振袖だけで卒業式に参加しても構いません。
袴と合わせるなら「赤矢がすり×ムラサキ」など、色と雰囲気の親和性を考慮してください。
上記の組み合わせは古典柄である赤矢がすりと、古くから高貴な色とされているムラサキで非常に相性の良い組み合わせです。
卒業式であれば既婚女性が振袖を着用してもマナー違反にはならないので安心してください。
子どもが卒園する時点で未婚である女性も、振袖を着用できます。
ただしいずれにしても、卒園式・卒業式などでは基本的に中振袖か小振袖を選ぶようにしましょう。
成人式
成人式で振袖を着る場合の注意点は次のとおりです。
【注意すべきマナー】
- 中振袖か大振袖を選ぶ
- 身長の低い方は大振袖を避ける
成人式で着る振袖にはそれほど大きな注意点はありません。
しかし小振袖では少しカジュアルすぎるため、中振袖か大振袖を選ぶようにしてください。
一般的には中振袖が選ばれることが多く、特に身長の低い方であれば大振袖だとたもとを引きずってしまうことがあるため中振袖がおすすめです。
成人式はご自身が主役となる場です。そのため、細かなマナーを気にしすぎる必要はありません。
ご自身のお好きな振袖で、お好きなコーディネートで参加してください。
ただし花魁風などの特殊な着付けだとその場で浮いてしまうことがあるため、一般的な着付け方法で参加されることをおすすめします。
結納
結納の際の注意点について見ていきましょう。
【注意すべきマナー】
- 大振袖を選ぶ
- 簡略化される場合は小振袖・中振袖でも良い
- 華美なコーディネートを控える
結納は女性にとって、振袖を着られる最後のシーンです。
また大切な儀式ですから、最も格が高い大振袖を選ぶのが好ましいとされています。
しかし昨今では結納を簡略化するケースも増えてきました。
もし両家ともに簡略化に了承するのであれば、お相手の格式にあわせて小振袖や中振袖を選んでも構いません。
また成人式のような華美なコーディネートは控え、落ち着いた雰囲気にすると結納の場に適した振袖になるでしょう。
結婚式
結婚式で振袖を着用する際のマナーは次のとおりです。
【注意すべきマナー】
- 中振袖を選ぶ
- 新婦よりも華やかな振袖を選ばない
- 新婦の振袖と同じ色を選ばない
- 祝を感じさせる色・柄行の振袖を選ぶ
友人の結婚式のために振袖を着用するなら、祝の雰囲気を感じさせつつ華やかになりすぎないことに注意しましょう。
結婚式は新郎新婦を祝福する場です。そのため、新婦よりも目立たない装いを心がけることが大切です。
そのため、柄行や色が華やかになりすぎないようにしたうえで、中振袖を選ぶのがおすすめ。
大振袖だと、もし新婦が振袖を着用する場合、格が同じになってしまうためです。
もし、どのような振袖を着ていくか迷ったら、新婦に着用する予定の振袖をあらかじめ訊いておくのも良いでしょう。
新婦よりも目立ったり、華やかになりすぎたりしないよう注意すれば問題ありません。
初詣
初詣で振袖を着る場合は、特に決まりはありません。
ルールやマナーが定められているわけではないので、好きな振袖に好きなコーディネートをして参拝できます。
ただし初詣は新年の始まりである祝の日なので、金糸や銀糸が織り込まれた豪華な帯を締めるとよりふさわしくなるでしょう。
しかし帯の柄行についても絶対的なものではありませんので、お好きな振袖を着て参拝してください。
振袖は何歳まで着られる?TPOにあえば着用OKに
いかがでしたでしょうか?
この記事を読んでいただくことで、振袖を何歳まで着られるかがご理解いただけたと思います。
振袖には年齢の制限はありません。TPOを意識すれば、どの年代でも自信を持って着用できます。
アンジュでは、全国どこからでも郵送で振袖や袴をレンタルできます。
返却時はクリーニング不要でそのままお送りいただくだけですので大変手軽です。
特別な行事で振袖の着用をお考えの際は、ぜひお気軽にアンジュへご相談ください。
※この記事は公開当時の情報を元に作成されています。 レンタルプラン・商品情報・金額などに関しては年度ごとに異なる可能性があり、 記事内には取り扱いのないサービスが含まれていることがございます。 ご予約の際は最新の情報をご確認ください※
この記事の監修者

中田和代
kazuyo Tanaka
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