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袴にブーツを合わせるのはなぜ?着こなし方のポイントを紹介!草履とも比較

卒業式や成人式など、特別な日に袴を選ぶ女子大生が増えています。その際、袴に合わせる足元の選択肢として、ブーツが人気です。和装のきっちり感のイメージが強い草履と比べ、ブーツはオシャレ度が増すからです。
この記事では、袴にブーツを合わせる由来と、袴草履のメリットやデメリットを解説します。また、それぞれのコーデのポイントもお届けします。
卒業式や成人式のコーデを検討している方は、ぜひ参考にしてください。
目次
袴にブーツを合わせるようになった由来とは
袴にブーツを合わせるスタイルが始まったのは、明治時代のことです。西洋文化の影響が日本に広まり、生活スタイルが大きく変化しました。とくに、椅子に座る文化が普及したことで、和装にブーツを合わせるファッションが流行り始めました。
この時代、特権階級の象徴として、多くの女性にとって憧れの存在だった女学生たちが、袴を制服として着用。その結果、新しいファッションとして、袴にブーツを合わせるスタイルが確立されました。明治時代後期には革靴が販売されるようになり、さらにブーツの人気を後押ししたのです。
また、寒い季節には草履よりもブーツのほうが暖かいため、3月の卒業式などで袴にブーツを合わせるスタイルが広まりました。現代でもレトロ感を楽しむために、袴とブーツの組み合わせは人気です。
関連記事:袴にブーツはおかしい?失敗しないブーツ選びのポイント
袴にブーツを合わせる4つのメリット
袴にブーツを合わせるスタイルは、見た目以外にも多くのメリットがあります。ここでは、4つのポイントを解説します。
- 歩きやすい
- ハイカラさんのようにオシャレになれる
- ヒールがあるためスタイルよく見える
- 雨天の場合や寒い日も足元を気にしなくてよい
それぞれ見ていきましょう。
1. 歩きやすい
ブーツは普段から履き慣れている方が多く、長時間の移動でも疲れにくいです。たとえば、卒業式当日は校内や式場を何度も移動したり、友人との写真撮影で歩き回ったりするシーンが多々あります。ブーツなら靴底も安定しており、歩いたり走ったりもできるため安心です。
また、ブーツの靴底はグリップがあり滑りにくい設計のため、階段の上り下りや、雨に濡れた地面でも快適に過ごせます。
2. ハイカラさんのようにオシャレになれる
袴とブーツの組み合わせは、大正時代の女学生を彷彿とさせるレトロな雰囲気をかもしだせます。このスタイルは「ハイカラさん」とも呼ばれ、モダンで洗練されたファッションを再現しています。
たとえば、レトロな柄の袴と編み上げブーツを合わせると、写真映えするオシャレなコーデが完成するためおすすめです。ハイカラさんは、一般的な和装とは異なる独特の魅力があり、とくに卒業式や成人式などの特別な日にぴったりです。
ハイカラさんは、和と洋が絶妙に融合した和洋折衷のオシャレなコーデを楽しみたい方にとって、魅力的に映るでしょう。
3. ヒールがあるためスタイルよく見える
ヒールには脚長効果があり、全体のバランスをよく見せられます。スタイルアップが期待できるため、とくに身長が低い方にとっては大きなメリットとなります。
また、袴のボリューム感と相まって、ヒールの高さがスタイルを一層引き立てるため、写真映えも抜群です。
さらに、ヒールの高さは脚長効果を強調する効果もあります。ヒールがあることで、足元がスッキリ見え、全体のラインが引き締まります。これにより、袴姿がよりエレガントで洗練された印象になること間違いありません。
4. 雨天の場合や寒い日も足元を気にしなくてよい
ブーツは皮素材で足元が覆われているため、草履に比べて防寒性に優れ、雨や雪の日でも足元が濡れにくい利点があります。
たとえば、3月の卒業式シーズンはまだ寒い日が多く、悪天候も考えられます。そのような天候でも、ブーツなら足元が濡れたり冷えたりする心配が少なく、暖かく快適に過ごせるでしょう。
袴にブーツを合わせる2つのデメリット
袴にブーツを合わせる際、いくつかのデメリットもあります。ここでは、とくに注意すべき2つのポイントを説明します。
- 紐を結ぶのが面倒
- 使用後の使い道に困る
それぞれ見ていきましょう。
1. 紐を結ぶのが面倒
ブーツの最大のデメリットは、着脱時に紐の結び直しが必要な点です。たとえば、式典の最中にブーツの紐が緩んだ場合、再度結び直すのは大変です。とくに袴を着ていると、前にかがむ動作が難しくなり、着崩れの原因にもなりかねません。
また、草履と比べて脱ぎ履きに時間がかかるため、懇親会の会場がお座敷の場合など、靴を頻繁に脱ぐ場面では面倒に感じることもあります。
2. 使用後の使い道に困る
袴に合わせるために購入した特定のデザインのブーツは、日常のカジュアルなコーデに合わないことがあります。そのため、1度きりの使用になってしまい、コストパフォーマンスが悪く感じることも。
自分の日頃の服装と照らし合わせ、卒業式以外でも活用できるかどうかを考えてから購入することをおすすめします。
袴に草履を合わせる2つのメリット
草履スタイルも根強い人気があります。ここでは、草履を選ぶことで得られる2つのメリットを説明します。
- 和装で上品に見える
- 脱いだり履いたりしやすい
それぞれ見ていきましょう。
1. 和装で上品に見える
草履は和の雰囲気が強く、全体のコーデが上品に仕上がります。たとえば、伝統的な柄の袴や着物に草履を合わせることで、古典的な和装の美しさが一層引き立ちます。
和装の基本アイテムなため、卒業式などのフォーマルな場に最適です。また、和装は厳かな空気をかもしだせるため、写真で洗練された姿を残せるでしょう。
2. 脱いだり履いたりしやすい
式典の会場で靴を脱ぐ場面や、友人の家を訪れる際など、頻繁に靴を脱ぎ履きするシーンで便利です。
草履なら簡単に履き替えられるため、ストレスなく行動できます。これにより、着崩れの心配も少なく、安心して過ごせます。
とくに袴の場合は、前かがみの姿勢がつらくなりがちなため、立ったままさっと脱ぎ履きできると快適です。
袴に草履を合わせる2つのデメリット
草履は条件によっては不快に感じることも珍しくありません。ここでは、とくに注意すべき2つのデメリットを説明します。
- 慣れない鼻緒で靴ズレしやすい
- 雨天の場合や寒い日はつらい
デメリットを十分に理解して選びましょう。
1. 慣れない鼻緒で靴ズレしやすい
普段から草履を履き慣れていない方は、長時間の使用で足の指が痛くなりやすいです。卒業式や成人式などの長い時間を過ごすイベントでは、靴ズレがひどくなる可能性があります。
とくに新品の草履は鼻緒が硬いため、事前に何度か履いて慣らしておくことをおすすめします。
また、鼻緒をやわらかくするために軽くもみほぐすと、靴ズレのリスクを軽減できるため、新品の草履を履く場合はぜひ試してください。
2. 雨天の場合や寒い日はつらい
天候や気温の変化に弱いデメリットもあります。たとえば、卒業式が行われる3月はまだ寒さが残る季節です。草履は足の指や足元が露出するため、寒さを直接感じやすく、冷え性の方にはつらいかもしれません。
また、雨や雪の日には足袋が濡れてしまい、さらに冷えを感じることも。このような場合には、予備の足袋を持参するなどの対策が必要です。
袴にブーツを合わせるコーデ3つのポイント
以下のポイントを押さえることで、よりオシャレに快適にコーデを楽しめます
- 靴下やストッキング
- 丈の長さとバランス
- ブーツのデザイン
詳しく見ていきましょう。
1.靴下やストッキング
寒い季節には防寒対策として、厚手のタイツや靴下を履くことをおすすめします。ブーツの中が見えることがあるので、柄物や派手な色は避け、シンプルなデザインを選ぶとフォーマルな雰囲気を保てます。
ストッキングを履く場合は、うすだいだい色やブーツの色に合わせた薄手のものを選ぶとよいでしょう。ストッキングは足元をスッキリと見せる効果があり、ブーツを脱いだときにも自然な印象に。とくに、薄手のストッキングは、ブーツの中でごわつかず、快適に過ごせます。
2.丈の長さとバランス
袴とブーツのバランスを取るために、丈の長さを調整することが大切です。たとえば、袴の裾は足首が隠れる程度の長さに調整すると、全体のバランスが美しく見えます。丈が短すぎるとブーツの履き口が見えてしまい、カジュアルになりすぎるので注意が必要です。
袴のボリューム感とブーツのシルエットを考慮して、バランスの取れたスタイルを目指しましょう。
3.ブーツのデザイン
細身のシルエットで、ヒールの高さが3~5cm程度のブーツを選ぶと、全体のコーデが引き締まります。ピンヒールや厚底のブーツは、足元がアンバランスに見えるので避けたほうが無難です。
また、シンプルで装飾の少ないデザインが、袴との相性がよく、フォーマルな場にもふさわしいです。色は黒やダークブラウンが一般的ですが、コーデ全体の色合いに合わせて選びましょう。
袴に草履を合わせるコーデ2つのポイント
草履もコーデを誤ると、和装のよさを台無しにしてしまうことも。ここでは、2つの気を付けるべきポイントをまとめました。
- 靴下やストッキング
- 丈の長さとバランス
それぞれ見ていきましょう。
1.靴下やストッキング
基本的には足袋を合わせますが、寒い季節には追加の防寒対策が必要です。たとえば、足袋の下に薄手のストッキングを履くと冷えを緩和できます。どうしても寒さが我慢できない場合は、足裏に貼るタイプのカイロを使うと、寒さを和らげられるためおすすめです。
また、デザインがシンプルなため、足袋やストッキングも派手な柄や色は避けたほうが無難です。フォーマルな雰囲気を保つように心がけましょう。
2.丈の長さとバランス
袴の裾は、くるぶしが見えない程度の長さに調整すると、全体のバランスが美しく見えます。丈が短すぎると足元が露出してしまい、フォーマルな雰囲気を損なう可能性があるため注意してください。
また、高さも重要で、一般的にかかと部分が4〜6cm程度のものがバランスよく見えます。色やデザインも袴と合うものを選び、全体のコーデをバランスよくまとめましょう。
袴にブーツを合わせる場合は、コーデ全体のバランスを考えましょう
袴にブーツを合わせることで、歩きやすくなり、スタイルアップ効果が期待できます。靴下やストッキングの選び方、全体のバランスなどに注意して、フォーマルな雰囲気が崩れないようにコーデしてください。
ぜひ、自分のお気に入りの袴とブーツを着て、素敵な思い出を作りましょう。
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この記事の監修者

中田和代
kazuyo Tanaka