着物・袴の選び方

袴を着ると太って見えるのはなぜ?着痩せのコツを紹介

卒業式に備えて袴を着たものの、自身の姿が太って見え、落ち込んでしまった……。
そんな経験をお持ちの方も、少なくないことでしょう。

しかし、着こなし方や袴選びのポイントを押さえておくだけで、袴姿は太って見えにくくなります。
そこで本記事では、袴を着ると太って見えるそもそもの原因を明らかにしたうえで、それを解消する方法を解説します。
せっかくの卒業式に、袴姿で自信をもってのぞみたい方は、参考にしてください。

袴を着ると太って見える原因

なぜ、袴を着ることで太って見えてしまうのでしょうか。

主な原因としては、着付けの際に体の凹凸がなくなり、実際の体型よりふくよかに見える点が挙げられます。
さらに、体のラインが平らになることで、普段より首が短く見え、骨格によっては肩幅が目立ってしまうのです。

これらの悩みは着こなし方や袴選びの工夫によって、解消することが可能です。
具体的な方法は、これから順に解説していきます。

太って見えない袴の着こなし方

まずは、袴の着こなし方を押さえておきましょう。

いくつかのポイントを意識すれば、すっきりとした印象を保つことが可能です。
ここでは、すぐに実践できる3つの方法を紹介します。

衿元をすっきり見せる

太って見えないようにするには、衿元を整えることが重要です。

衿元は顔や首に近いため、視線を集め全体の印象を大きく左右します。
特に半衿を取り入れる場合は、あまりに盛ると顔が大きく見えてしまいます。

着付けの際は、衿元がV字に鋭くなるように意識しましょう。
これにより、首が長く見えて、全体がすっきりとした印象に仕上がります。
また、衣紋を少し抜いて背中に空間を作ると、肩幅が狭く見える効果も得られます。

帯の中心を下げる

袴の帯は、中心を少し下げるのがポイントです。

帯を結ぶ際、正面から見て帯の形が平行になってしまうと、体が平面的に見えやすく、結果的に太っているように感じます。
中心を下げることで、胴回りに立体感が生まれ、ウエストラインが引き締まった印象を与えられるのです。

また、帯の結び方をシンプルにして過度な装飾を避ければ、全体のバランスが整い、視覚的にすっきりと見せることができます。

着崩れしないように意識する

美しい着こなしを保つためには、着崩れを防ぐことが大切です。

袴は動きやすい反面、着崩れしやすいアイテムです。
着付けの際は衿元をすぼめて整え、歩くときや座るときも正しい姿勢を意識しましょう。

姿勢よく行動することで、袴が着崩れして太っているように見える事態を防ぎ、スマートな印象を保てます。

【関連記事】体型・骨格別|可愛い袴と小物コーデのポイント大特集

太って見えない袴選びのポイント

着こなし方を意識するのは、太って見えないために効果的ですが、できることなら袴選びからこだわりたいところです。
これから袴を選ぶ方は、ぜひ次のポイントを押さえてください。

ポイント①スリムに見える色を選ぶ

太って見えないためには、袴の色選びが非常に重要です。

体型をカバーするために効果的なのは、“収縮色”とよばれる色です。
収縮色には体を引き締める視覚効果があり、代表的なものとしては、青や緑など寒色系の色が挙げられます。
これらの色を取り入れると、全体のシルエットがすっきりとし、見る人にスリムな印象を与えられます。

一方、赤やオレンジなどの暖色系は“膨張色”とよばれ、体を大きく見せてしまうため、注意が必要です。
どうしても暖色系を使いたい場合には、暖色でありながら収縮効果も兼ね備えている、えんじ色がおすすめです。
えんじ色は体を引き締めつつ華やかさも演出できるので、このように色の効果を活かしながら、スリムな見た目を目指しましょう。

ポイント②縦のラインを強調できるデザインを選ぶ

体の縦のラインを強調できるデザインを選ぶのも、大変効果的です。

縦のラインが強調されることで、視覚的に体が引き締まって見え、全体的に洗練された印象を与えられます。
たとえば縦縞がデザインされた袴は、体の長さが強調され、自然にスリムに見せるのに有効です。

また、上半身に柄が控えめなものを選ぶと、体型をカバーしやすくなります。
大きな柄よりも小さめの柄や無地に近いデザインを選ぶことで、視線が縦に流れやすくなり、全体のバランスが整います。
さらに、濃い色で袴を統一すると、引き締め効果が強まり、縦のラインの効果が一層引き立つでしょう。

ポイント③体型に合わせた袴を選ぶ

体型に合わせた袴選びは、太って見えない着こなしの鍵となります。
自身の体型に合ったデザインや色を選ぶと、より美しく見せることができます。

まず、身長が低い方には、足元をすっきりと見せるために、袴の丈をやや短めに調整するのがおすすめです。
小柄な体型を活かすために、ピンクやパステルカラーなどのかわいらしい色合いを採用すると、全体がキュートな印象にまとまります。
また、上半身に控えめな柄や古典的な小柄のデザインを選ぶと、バランスが良くなり、体型を引き立ててくれるでしょう。

一方、背が高い方には、大柄で個性的なデザインの袴が似合います。
大きい柄や濃い色合いを選ぶことで、高身長を活かしたかっこいい印象を与えられます。

このように、体型に合わせた袴を選べば、着痩せ効果を最大限に活かせるのです。

ポイント④顔が細く見える髪型にする

最後に、袴だけではなく髪型にも工夫を施しましょう。

特に効果的なのが、フェイスラインを強調する髪型です。
顔周りの髪をすっきりとまとめ、フェイスラインを出すことで顔の輪郭が引き締まり、シャープな印象を与えます

さらに、アップヘアにして首元を見せることで、全体のバランスが良くなり、顔が細く見える効果も期待できます。
顔が大きく見えて困っている方は、輪郭と首元を意識すると、細見え効果を実感できるはずです。

袴姿を美しく見せるコツ

太って見えないだけで満足せずに、袴をより美しく着こなしたい場合は、着ているときの所作にもこだわってみましょう。
ここからは、袴姿をより美しく見せるための具体的なコツを解説します。

コツ①立ち方を意識する

袴姿を凛とした印象にするためには、正しい立ち方をしなければなりません。

背筋をしっかりと伸ばし、顎を軽く引いて胸を張ってください
それと同時に、腹筋に少し力を入れることで自然に背筋が伸び、安定感のある美しい立ち姿を保てます。

草履を履いている場合は、内股気味にしてつま先を少し内側に寄せ、足をハの字にすることがポイントです。
ブーツを履いている場合は、かかとを合わせて片方の足をほんの少し後ろに引くと、よりエレガントな印象を与えられます。

写真撮影時にもこの立ち方を意識すれば、映りが格段に良くなり、品のある袴姿を演出できます。

コツ②歩き方を意識する

立ち姿が整ったら、次は歩き方にも気を配りましょう。

袴を着ているときは、普段のように大股で歩くのは控え、歩幅を少し狭めて小さなステップで歩くことが美しく見せるポイントです。
顔を上げ、背筋をピンと伸ばした状態をキープしながら歩くことで、体全体に上品さが漂います。

さらに、つま先を少し内側に入れるイメージで歩くと、袴姿に似合った優雅な雰囲気をまとえます。

コツ③腕を上げるときは袖口を押さえる

袴姿では、腕を上げる動作にも気を配ることが大切です。

普段の洋服感覚で腕を上げると、着物の袖口から大きく腕が出て、和装の上品さが損なわれてしまいます。
電車でつり革につかまるときやタクシーを止めるとき、友人に手を振るときなど、腕を上げる場面では注意が必要です。

美しく見せるためには、腕を上げる際に片手で袖口を軽く押さえるのがコツです。
こうすることで、袖口から手先だけが出るようになり、袴姿にふさわしい上品でおしとやかな印象を保てます。
和装特有の所作を意識し、丁寧な振る舞いを心がけることで、さらに美しい袴姿を演出できるでしょう。

コツ④写真を撮るときは足と体の向きを意識する

袴姿で写真を撮る際には、足と体の向きを意識することがポイントです。

まず、足の位置を調整することで、全体のバランスが引き締まります。
足を軽くそろえ、自然な立ち姿勢を意識するだけで、シルエットが美しく整います。
内股を意識すると体の線がすっきりと見え、写真全体の印象がグッと引き締まるのです。

次に、体の向きも重要です。
真正面を向くのではなく、少し斜めに体を傾けることで立体感が生まれ、バランスの良い印象を与えられます。
また、顎を引き、背筋をしっかりと伸ばせば、写真に映る姿が堂々となり、凛とした印象を作り出せます。

イベントで撮る写真は一生の思い出として残るものなので、あとから見返しても満足できる姿勢を心がけましょう。

着こなし方や袴選びを工夫すれば、太って見えるのを防げる

本記事では、袴姿が太って見える理由や、それを解消する方法を解説しました。

袴を着ると体のラインが平らになり、普段より太って見えてしまいます。
しかし、着こなし方や袴選びのポイントを意識すると、その印象を和らげ、すっきりとした見た目に仕上げられます。
卒業式袴は、自身の体型に合ったデザインや色合いを選ぶと着やせ効果があるということを、念頭に置きましょう。

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この記事の監修者

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中田和代

kazuyo Tanaka

《資格》

日本和装教育協会
専門科 高等師範科 修了
教授科 修了
講師資格 (師範)
花嫁科 修了
時代衣装科 修了
プロデュース科 修了

一般社団法人全日本着付け技能センター
着付け技能士1級