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卒業式袴の必需品!半幅帯の色合わせの基本を解説

新たな門出を祝う卒業式は、人生における一大イベントです。
そのため「コーディネートにこだわった袴で出席したい」とお考えの方も多いでしょう。
袴をおしゃれに着こなすには、着物はもちろんですが、半幅帯にも気を配りたいところです。
そこで本記事では、着物や袴に合わせる際の、半幅帯の見え方や選び方を解説します。
卒業式の思い出を、理想の袴姿で残したいのであれば、ぜひ参考にしてください。
目次
半幅帯とは
半幅帯とは、着物を着る際に使う帯の一種で、浴衣や普段着用の着物などと合わせるもののことです。
本来であればカジュアルなシーンでのみ結ぶ帯であり、卒業式には適していません。
しかし、着用した袴が落ちないよう、引っかけるための土台として締める場合は例外です。
このような用途で使う半幅帯は、袴下帯ともよばれます。
半幅帯の特徴
半幅帯は、ほかの帯よりも薄手で幅が狭く作られており、結び目がコンパクトに収まることが特徴です。
そのため、袴の内側に結ぶ帯としては適しています。
袴の土台として結ぶ帯は、結び目をいかに小さくするかが重要です。
結び目が大きくなると、それだけ袴の後ろの部分が盛り上がるので、不格好になってしまいます。
その点、厚みがなく結び目がかさばらない半幅帯であれば、見た目が崩れる心配がありません。
半幅帯の種類
半幅帯は、仕立て方の違いで2種類に分けられます。
種類によって、袴のコーディネートに取り入れる際の使い方が変わるため、色合わせを考えるときにも知っておくと参考になるでしょう。
以下で、詳しく解説します。
単衣帯
単衣帯(ひとえおび)は、生地1枚で仕立てた帯のことで、薄手であることが特徴です。
袴の下に結ぶときもかさばらず、見た目が崩れにくかったり、暑く感じにくかったりするといったメリットがあります。
小袋帯
小袋帯とは、2枚の異なる生地の端を縫い合わせ、袋状にした半幅帯のことです。
表裏が違う色で仕立てられていることが多く、両方の色を使ったコーディネートが楽しめます。
そのため、小袋帯は「半幅帯の色を際立たせたいけれど、単色ではつまらない」という方にもぴったりです。
袴の着こなしに遊び心を取り入れたいなら、表裏が違う色で仕立てられた、リバーシブルの小袋帯を選んでみてはいかがでしょうか。
袴を着たとき、半幅帯はどのように見える?
袴を着たときの半幅帯の見え方は、正面からと横からで違いがあります。
正面からの場合、半幅帯が見える部分は、ウエストに締めた帯の上部1~3cmほどです。
実際に袴を着るときは、半幅帯に袴を巻きつけているので、袴の上から少し帯が覗くようなかたちとなります。
横から見たときは、袴のサイドの大きく空いた部分から、半幅帯がはっきりと見えます。
そのため、着物や袴との組み合わせ次第で、印象ががらりと変わるでしょう。
半幅帯は、正面と横以外からは、ほとんど見えません。
浴衣や普段着用の着物を着るときの帯とは異なり、飾るように結ぶことはなく、結び目も袴に隠れます。
このように説明すると「あまり見えないのなら、半幅帯にこだわる必要はないだろう」と思われる方も少なくないでしょう。
しかし、着物や袴と合わせると、半幅帯はコーディネート全体の印象を大きく左右する要となるのです。
袴を着こなすには、次項から説明する半幅帯の選び方を、ぜひお役立てください。
袴に半幅帯の色を合わせるときの基本
袴姿をおしゃれに見せたいなら、半幅帯は差し色となるものを選ぶのが基本です。
差し色とは、コーディネートのアクセントとなるような色のことです。
たとえば、全体をモノトーンで揃えたとき、どこか一部分にのみ赤やピンクなどのビビットカラーを取り入れたとすると、それが差し色にあたります。
差し色を入れることで全体が引き締まり、洗練された印象を与えられます。
なお、差し色の効果を発揮させるためには、一部分にのみ使用することが重要です。
そのため、半幅帯のような見える部分が限られているアイテムだと、取り入れやすいでしょう。
半幅帯を選ぶときのポイント
袴のコーディネートで失敗しないためには、先に述べた通り、差し色となるものを選ぶのが基本です。
とはいえ、半幅帯を選ぶときの基準は、色だけではありません。
袴に色を合わせるだけでなく、自分らしいコーディネートも両立させたいのであれば、色以外に着目した半幅帯の選び方のポイントも押さえておきたいところです。
以下でお伝えする点を、意識してみてください。
【関連記事】袴レンタルで人気のコーデ!デザイン別で知ろう!
ポイント①目立たせる部分で選ぶ
半幅帯を選ぶ際、まず明確にしておきたいのが、コーディネートでどこを目立たせたいのか、ということです。
目立たせたい部分を基準としてコーディネートを組み立てると、うまく仕上がります。
たとえば着物をもっとも目立たせたいのであれば、着物を基準に考え、半幅帯は着物と同系色かつ、着物の柄の雰囲気を損なわないものを選びましょう。
逆に、半幅帯を主役にしたいときは、着物と袴の色を抑え、半幅帯を差し色として使うと綺麗にまとまります。
ポイント②柄で選ぶ
最近の半幅帯は選べる柄が多く、使い方次第でコーディネートの印象に変化をつけられます。
たとえば、金糸で織られたような半幅帯であれば、きらびやかな帯を目立たせたコーディネートが組めるでしょう。
一方、半幅帯を差し色として強調したいときや、逆に着物や袴と同系色にしてなじませたいときは、柄がついていない無地の半幅帯が適しています。
このように、どこを目立たせたいのかを明確にしたうえで、半幅帯の柄を選ぶのがおすすめです。
また、半幅帯を柄で選ぶときは、着物や袴の柄と揃えたものを選ぶと、コーディネートに統一感が出て、洗練された印象を与えられます。
とはいえ、まったく同じ柄を組み合わせてしまっては逆効果です。
梅柄の着物には縞模様の半幅帯を用いて古典柄で揃える、といったように、柄はジャンルを合わせることを意識してください。
ポイント③生地の織り方で選ぶ
半幅帯を、生地の織り方にまで注目して選ぶというのも一案です。
色や柄にくわえて、生地にも着目すると、半幅帯の質感を加味したコーディネートを組むことができます。
なお、半幅帯の生地の織り方を考慮して選ぶ場合、色や柄だけで選ぶよりも選択肢の幅は狭くなります。
あくまで色や柄で選ぶことを優先したうえで、生地の織り方に着目してみるとよいでしょう。
ポイント④プロに選んでもらう
理想のコーディネートに合った半幅帯を見つけるには、やはりプロである着物レンタル店や和装店のスタッフに選んでもらう方法が確実です。
ほとんどの店では、ご自身で選んだ着物や袴に合わせた半幅帯の提案や、求める雰囲気や好みに合わせた組み合わせのアドバイスをしてもらえます。
コーディネートに合った半幅帯を選べるか不安な方は、和装のプロに相談してみてはいかがでしょうか。
半幅帯以外にもある!色合わせにこだわりたいアイテム
袴をおしゃれに着こなすには、半幅帯以外にも色を合わせることにこだわりたいアイテムがあります。
ここでは、主なものを4つ紹介します。
アイテム①重ね衿
重ね衿とは、着物の首元を彩る装飾小物のことです。
着物と色を合わせたり、フリルやレースがついたものを使用したりすると、袴姿の華やかさが増します。
ただし、重ね衿は着物に縫いつけて使用するものであるため、着物レンタル店で着物を借りる場合は、自由に選べない可能性があります。
着物を購入する予定であれば、重ね衿にこだわって、ほかとは違うコーディネートを目指してみてもよいでしょう。
アイテム②草履・ブーツ
草履・ブーツの色合わせも、おしゃれな袴の着こなしには欠かせません。
草履であれば、足袋が見えるのを考慮したうえで、着物や袴に合った色のものを選ぶことが大切です。
一方、ブーツは足袋が見えないため、ブーツ自体の色を重視して組み合わせを考えられます。
また、草履は古典的な印象を、ブーツはモダンな印象を与えられることも、念頭に置いておきたいところです。
コーディネート全体の雰囲気を合わせるようにすると、さらにファッショナブルな着こなしが叶います。
アイテム③髪飾り
髪飾りの色も、着物や袴と合わせると統一感が出て、コーディネートが綺麗にまとまります。
しかし、あえて色味の異なるものを取り入れて、差し色として使うのも一つの方法です。
半幅帯と同様に、色を変えるだけで全体の印象を左右できるアイテムであるため、コーディネートを考える際は、ぜひこだわってみてください。
アイテム④巾着・バッグ
巾着・バッグは、着物や袴の色と揃えて選ぶのが望ましいといえます。
なぜなら、半幅帯や髪飾りとは異なり、巾着やバッグに差し色を使うと、色が浮いて不自然に見えてしまう可能性があるからです。
そのため、巾着・バッグを選ぶときは、着物や袴と同じ色味にしておくことを推奨します。
袴を着るときは半幅帯を差し色にすることを基本として合わせよう
今回は、袴を着こなしたいときに役立つ、半幅帯の色合わせの基本を解説しました。
半幅帯は、あまり外から見えるものではありません。
しかし、着物や袴と組み合わせると、全体の印象を左右する要となるため、差し色として使うことを意識して選ぶのが大切です。
なお半幅帯を選ぶときは、色ではなく柄や生地の織り方に重きを置く方法もあります。
迷ったときは、プロである着物レンタル店や和装店のスタッフに選んでもらうのがよいでしょう。
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この記事の監修者

中田和代
kazuyo Tanaka