卒業式当日
卒業式や成人式で使える袴の防寒対策!着こなし・トイレ対策まで

卒業式や成人式で袴を着る予定がある方は、寒さ対策をどうすればよいか悩まれることが多いのではないでしょうか。首元や足元など冷えやすい部分への工夫が不可欠ですが、周囲の失敗談を聞くとつい不安になってしまいます。
本記事では、そのような不安を解消するための防寒ポイントや悪天候対策、当日のトイレ対策などを幅広くご紹介します。思い出に残る晴れ舞台を快適に楽しむためのヒントを押さえて、ぜひお役立てください。
目次
袴は本当に寒い?理由と背景
袴は広がったスカートのような形状で下半身に冷気が入りやすく、冬から春先にかけての卒業式や成人式の時期は気温差も激しいため、とくに注意が必要です。
さらに、広い会場や体育館では暖房が行き届きにくく、式典や写真撮影で待機時間が長引くほど体が冷えやすくなります。屋外へ移動する際に風が吹けば、体感温度は一気に下がるでしょう。こうした背景から、袴を着る際には防寒対策が大切です。
たとえば、首・手首・足首といった冷えやすい部位を意識したインナーや羽織ものを準備することで、当日安心して式典に集中できます。事前に対策をしておけば、寒さのストレスを減らし、大切な日の思い出をよりよいものにできるでしょう。
【部位別】袴の防寒ポイント
袴を着るときは、どの部分が冷えやすいかを意識するだけで、体感温度が大きく変わります。とくに露出しやすい首元や袖口、衣類の重ね着が欠かせない体幹まわりは要注意です。
以下の6つについて、基本のポイントを押さえておきましょう。
- 首元(マフラー・ショール・ストール・ファー)
- 袖口・手元(ロング手袋・アームウォーマー)
- 体幹インナー(和装ブラ・タイツ・ヒートテック)
- 足元(足袋・足袋インナー・ブーツ・草履)
- 羽織もの・上着:ケープ・和装コート・道行・羽織
- カイロの上手な使い方
これらを対策すれば、寒さに負けずに袴を楽しめます。
首元(マフラー・ショール・ストール・ファー)
首元は体温が逃げやすい場所なので、まずは暖めることが肝心です。マフラーやストールなら、気温や屋内外の移動に合わせて簡単に着脱できます。ファー素材のショールも、防寒性と華やかさを両立できる優れものです。
ただし、あまりボリュームが大きいものを選ぶと着膨れの原因になるため、バランスに注意しましょう。首まわりを覆うアイテムは顔うつりにも影響するため、袴や着物の色合いと合わせて選ぶとよいです。とくに写真撮影が多い場面では、上半身を豪華に見せるためのアイテムとしても活躍します。
袖口・手元(ロング手袋・アームウォーマー)
寒さを感じやすい指先や手首を冷やさないために、袖口付近の対策も欠かせません。ロング手袋やアームウォーマーは、ちょうど袖口からの冷気をガードしてくれる便利なアイテムです。素材によっては厚みが出すぎる場合があるので、なるべく薄手で保温性に優れたものを選ぶと動きやすく、見た目の印象も損ねにくいでしょう。
また、手袋をしたままでは細かな作業がしづらいときは、すぐ脱ぎ外ししやすいデザインを選んでおくと快適に過ごせます。見映えと機能性の両立がポイントです。
体幹インナー(和装ブラ・タイツ・ヒートテック)
袴姿で長時間過ごすときは、体幹部分を温めることが肝心です。和装ブラは胸元のラインを整えながら着崩れを防ぎ、締めつけすぎない設計になっているため、快適に過ごしたい方におすすめです。さらに、タイツやヒートテックなどの機能性インナーを組み合わせれば、屋外での写真撮影や式典が長引いた場合でも体を冷やしにくくなります。
ただし、インナーの色が目立ちすぎると見栄えを損なう可能性があるため、肌や長襦袢に近い色を選ぶと安心です。重ね着でも窮屈になりにくい薄手の素材を使うと、ストレスなく動き回れます。
足元(足袋・足袋インナー・ブーツ・草履)
足元は意外と冷えやすく、見落としがちな部分です。足袋インナーを重ねれば保温性が高まり、履物に合わせた調整もしやすくなります。ブーツを合わせると洋風な印象になるものの、防寒には優れており、移動が多い場面でも歩きやすさが魅力です。
一方、草履は伝統的な雰囲気を損なわずに袴コーデを完成させられる点がメリットでしょう。屋外で長く過ごす予定があるなら、足袋インナーにカイロを併用して指先まで温める方法もあります。
ただし、過度に靴下を重ねて厚手のものを選びすぎると、袴のシルエットを崩しかねないので注意しましょう。シーンや好みに応じて選ぶことで、寒い日でも快適に行動できます。
羽織もの・上着:ケープ・和装コート・道行・羽織
屋外での移動や撮影が多い場合、首元や上半身を覆う羽織ものは欠かせません。ケープは脱ぎ着が簡単で動きやすく、可愛らしさも演出しやすい点が魅力です。
一方、和装コートや道行は正統派の和装感を保ちつつ、防寒効果を高めてくれる優れものといえます。よりフォーマルな場にふさわしい落ち着きや品格が欲しいなら、羽織を選択するのもよいでしょう。
どれを選ぶにしても、袴と色合いや素材感が合っていないと全体のバランスを崩す場合があります。裾が長いアイテムを合わせる際は、階段や段差で引きずらないよう動きづらさにも気を配ると安心です。
カイロの上手な使い方
カイロは手軽に使える防寒アイテムですが、貼る場所やタイミングを工夫することで、より効率的に体を温められます。腰やお腹など体幹部に近いところに貼ると、熱が持続して全身が暖まりやすいでしょう。
ただし、肌に直接貼ると低温やけどのリスクがあるため、必ず下着やインナーの上から貼るようにします。式典が長引いてカイロの温度が下がってきたときに備え、予備を用意しておくと安心です。
ブーツや草履の場合でも、足袋インナーや靴下にカイロを挟むと足先の冷えを和らげられますが、動きづらさを感じたら無理をせず位置を調整してください。
悪天候(雨・雪・風)の日の対策
悪天候の日は雨や雪だけでなく、風による体感温度の低下にも注意が必要です。雨の場合は濡れて体を冷やさないよう、雨草履や撥水コートを用意すると安心です。雪の日には滑り止め付きの靴やブーツを選び、裾を汚さないようこまめに整えることが大切でしょう。
また、風が強い日は首元や袖口からの冷気が入りやすく、ショールやストールが飛ばされてしまうこともあるため、クリップやピンで留めておくと安心です。屋外で写真撮影をする予定がある場合は、天候の変化に合わせてインナーを重ねたり脱いだりできるよう調整を意識すると、快適さを保ちやすくなります。
事前に天気予報を確認し、防寒具を追加で持参するなどの準備を行えば、思わぬ冷え込みにも対応しやすいでしょう。
当日の注意点と実用ガイド
式典当日は、ただ防寒するだけではなく、移動や座り方など細かな部分にも気を配る必要があります。以下3つの対策を事前に考えておくと安心です。
- トイレ対策:着脱しやすいインナーの選び方
- 着崩れ防止のコツ:座り方・歩き方・階段の上り下り
- 式典が長引いたときの体温調整・体調管理
これらを押さえることで、当日のトラブルを大幅に減らせます。
トイレ対策:着脱しやすいインナーの選び方
和装は体を包むため、トイレの際に着脱しづらいケースが多いです。そこで、ウエスト部分が浅めのレギンスなど、脱ぎ履きしやすいインナーを選ぶと快適に過ごせます。ブラトップや和装ブラを使うと、ホックやワイヤーが邪魔にならず手早く対応できる点もメリットです。
また、トイレの個室が狭い会場もあるため、広がりやすい部分をまとめ、裾を留めるクリップを用意しておくと安心でしょう。防寒優先で着込みすぎると動きにくくなるため、重ねる枚数や素材選びには気を遣うことが大切です。
【関連記事】袴でトイレは行ける?着こなし方のポイントもまとめてご紹介
着崩れ防止のコツ:座り方・歩き方・階段の上り下り
袴をはじめとする和装は、立ち座りや階段の昇降が不慣れな方にとって難しい面があります。座る際は背筋を伸ばしつつ、袴の裾を後ろへ軽く整えてから腰を下ろすことで、シワや着崩れを防ぎやすくなります。歩くときは大股にならないよう注意し、つまずかないために少しつま先を上げる意識を持つと安全です。
階段を上り下りするときは裾を軽く持ち上げ、足元をきちんと確認して移動すると、布を踏んでしまうトラブルを回避できます。こうした基本的な姿勢や動きを身につけておくだけで、当日の着崩れリスクは大幅に減少します。
式典が長引いたときの体温調整・体調管理
屋内と屋外を行き来するときや、長時間の待機がある場合は、こまめな体温調整が欠かせません。インナーを数枚に分けて着用していれば、暑くなったときには一枚脱いで調節できますし、反対に冷え込んだら追加の上着やカイロで温められます。また、水分補給を怠ると体調を崩しやすくなるため、飲み物を少しずつ摂るよう心がけましょう。
とくに着慣れない和装では動きが制限されるため、着崩れしない程度に体を動かし血行を促進するのも大切です。適度なリラックスを保つことで、長い式典でも疲れを最小限に抑えられます。
暖かく快適な袴姿で最高の思い出を
防寒策や着付けのポイントを押さえておけば、袴姿でも暖かく快適に過ごせます。とくに、首元・足元・体幹など冷えやすい部分の対策を徹底しておくことが大切です。
天候が悪いときや式典が長引く場合でも、インナーの枚数やカイロの使い方を工夫するだけでずいぶん違います。自分に合ったアイテムを選んで動きやすさも確保し、思わぬトラブルを避けながら特別な一日を楽しんでください。
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この記事の監修者

中田和代
kazuyo Tanaka